徒然草

なにげない日常のこと。不倫からの結婚、そして離婚。もうすぐ20周年。

2010年08月

2年くらい前に、仕事で知り合った男性から食事に誘われた。 私の転職祝いってことで、ご馳走してくれるって。 見た目も悪くないし、話していて楽しいし、下心があってもまぁいいかと思って軽い気持ちで誘いを受けた。 よくよく話をきいてみると・・・ この人も、例にもれず妻帯者だ。 本当に下心はなかったのかな。 終始、仕事の話と家族の話。 もちろん奥さんの不満なんかじゃなくて、円満な様子。 食事して終わり。 たぶん、本当にお祝いしてあげようっていう気持ちだけなんだろうな。 なんて、楽観的に考えていたら、2度目の誘いがきた。 私から、社交辞令半分、近くにお越しの際は、ぜひまた・・・なんて言ったから? 自ら妻帯者であることを明かして、2度目の誘いっていうのは、これはもう警戒しないといけないんだろうな。 この人は、決して自信満々なタイプではない。 でも、誠実な良き夫、良き父親をやってそう。 間違っても、女遊びなんてしない。 流行りの草食系?みたいなかんじ。 こういう人と結婚したら? 女は幸せなんかしら。 2度目の誘いは、遅めのランチにしてもらった。 お昼なら、いくらセックス好きな私でも間違いが起こらないから。

終わらせようとしても、彼の顔を見て話をするのは、たぶん無理だと思った。 短いメールを送ったけど。 伝わっただろうか。 まだ、返事はない。 仕事上、これからも会わないわけにいかないし、避けることも到底無理。 私が、終わらせたい本当の理由は、とても伝えられない。 元夫に感じていたのと同じような、退屈な気持ちがふくらんで。 セックスが苦痛になってしまったなんて。 彼も、なんとなく気付いているかもしれない。 いつか終わらせないとって思っているかもしれない。 私から切り出さなければ、この関係には終止符が打てないのかもしれない。 そう信じよう。

午前0時を過ぎた頃、まだ仕事が終わらないよって電話をくれた。  たぶん2時3時までかかりそう。  そんな時間でも、もう一回電話してもいいかな? あの人が、そこまで言うの珍しいな。 仕事がいよいよ大詰めを迎えて、ここしばらくほとんど寝てないんじゃないかと思う。 この業界、精神的肉体的にギリギリのところで仕事をするなんてことも、けっこうあるもの。 マスターアップの期日が迫ってくると、夜も昼も関係なくなってくる。 時間に終われ、やるべきことに追われ、束の間休もうと思っても、常にアドレナリンが出てるみたいでなかなか寝付けない。 そういうとき、あの人の安らぎになれるなら。 安らぎじゃないか。欲望のはけ口? まぁ、そんなのはどうでもいいこと。 あの人に必要とされることが、うれしいだけ。 言葉で表せないほど、どういうわけか愛しい人。 東の空が、うっすらと白みはじめる頃。 ベランダに出て、あの人のクーペが遠ざかるのを見送った。  朝までいたいんだけど。 そう言うあの人を、引き止めたくなる。 けど、がまん。 笑顔で見送るのが、私のセオリー。 私が、勝手に惚れてしまったんだから。 あの人には、罪悪感をかんじて欲しくない。

夜、彼とドライブした。 忙しいのに、私のわがままに付き合ってくれて、感謝している。 おけげで、決心がついた。 もう、この人とはおしまい。 私は、ずっと彼に恋をしていたけど。 もう、その気持ちは醒めてしまった。 確かめたかっただけ。 陽一郎さんでもない。 彼でもない。 もう、このふたりとはセックスしない。 理由は・・・簡単。 もう楽しめなくなったから。 私にとって、セックスの相手はひとりでいい。 そういう基本的なことを無視して、あれこれ考えてもしょうがないってことに気づいた。 なにかしら気付きの証拠を残しておきたくて、宣言することにした。 ここに書いたら、本当にそうできるかもしれないって思うから。

こんなに後悔するセックスは初めてかもしれないな。 陽一郎さんと別れて、駅まで歩く道すがら。 そんなことを考えていた。 ひとりでいたくなくて、近所のカフェに避難した。 席につくとタイミングよく、陽一郎さんから何気ないメールが届いた。 返事に、私が今思っていることを書いたら。 陽一郎さんも、実は同じ気持ちだって、すぐに返信があった。 なんだか泣けてきた。 私は、何をやってるんだろう。 私も、陽一郎さんも、弱い人間だから。 ぼろぼろになっても、離れられない。 着古して体になじんだTシャツを、いつまでも捨てられないでいるみたい。 もう、どこへも着て行けないのに。 私は、陽一郎さんに「セックス抜きのおともだちになれたら」って書いた。 長い年月を経て、そういう関係になれたら・・・ 陽一郎さんは、私の人生の一部。 切り離せない人だから。 会いたいときに、すぐ会える距離にいる。 こんなことは今までなかった。 近すぎて、不安なんだ。 陽一郎さんも、私も。

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